2010年9月7日火曜日

坐骨神経痛

 5年前にマクロビオティックの考え方に従って菜食を始めてから、玄米の美味しさに魅了されて1日にごはんを2合も3合も食べてしまった結果、下肢がひどく浮腫(むく)むようになりました。

この玄米中毒を何とかしようと考え、4年目からはローフード主体のナチュラルハイジーンを試し、果物や生野菜を中心に食べていました。しかし、口卑しい私は、ついついバナナやナッツなどお腹にたまるもの(消化に時間のかかるもの)をたくさん食べるようになっていき、1日にバナナを5~6本食べたり、マカダミアナッツの1kg袋を数日で平らげたこともありました。ローフードばかりでバリエーションがないから食べ過ぎてしまうのかも、と考えて加熱料理も並行して摂ったりしましたが、結局、いつも大食に戻ってしまいました。

私は身長160cm体重43kgで、標準よりやせている方だと思いますが、下腹はぽこっと出ていました。いつもげっぷが出たり、食道に胃液が逆流してきたり、胃が疲れていることは明白でした。

このあたりで悔い(食い)改めていたら大事には至らなかったのでしょうが、性懲りもなくその後も大食を続け、菜食を始めてから4年が経過した頃、身体のあちこちが痛み出し、最後には坐骨神経痛からぎっくり腰を発症して歩けなくなってしまいました。「少食にしようよ」と何度も身体がささやいてくれていたのに、無視していたものですから、「このわからずや!」とばかりに大目玉を食らってしまいました。

食養や東洋医学系のサイトや本には、ぎっくり腰や坐骨神経痛の原因は食べ過ぎと書いてあります。坐骨神経痛を発症している人は、胃が悪いことが多い、なんて書いてあるサイトもありました。

私が心酔している自力整体の矢上裕さんは、2009年質疑応答集の中で次のように説明しています。

お尻から足の後ろ側にかけてしびれたり、痛んだりする坐骨神経痛は、左右の仙腸関節が開きすぎないように結んでいる大殿筋という筋肉の失調によって起こります。

(中略)

お尻の筋肉は腸と深い関係にあります。おへそのラインを通っている横行結腸は、下垂しやすく、下垂した部分へ大量の滞留便が溜まりやすくなっています。こうなると仙腸関節をつないでるお尻の筋肉もゆるんできます。

(中略)

東洋医学では、坐骨神経痛を飲食の不摂生による湿気が溜まって起きるといいます。大腸の横行結腸に滞留便という水を溜めていることで、お尻の筋肉は仙腸関節を引き締められなくなるほど弱くなっている。その弱くなっている筋肉を疲れさせる動作によって、坐骨神経痛が発症する。だから治すには水分を徹底的に排泄することが大事で、それが断食であると私たちは学びました。

矢上さんは「おかゆ断食」で滞留便を出すことを勧めています。おかゆ断食というのは、おかゆとしょうゆだけを食べ、それ以外は一切摂らないというものです。おかゆは1日に何度食べてもよいそうです。

かくして、私は歩けなくなり、そこで初めて本格的に少食を決意しました。最初は甘夏を1日1個だけといった極端な少食を実行し、数日して何とかよろよろ歩けるようになったところで、おかゆやそうめんを味つけなしで食べました。しょうゆや塩を入れると、また異常な食欲がよみがえりそうで恐かったんです。徹底的に塩分を減らすと、おかゆを炊くときに入れた昆布の塩気とか、そうめんに練り込まれた塩とか微量の塩気も分かるようになりました。

少食にするコツは何と言っても「薄味」だと思います。濃い味つけはごはんが進みますし、食後に喉が乾くため、お茶や水分をたくさん摂ることになってしまいます。

坐骨神経痛を発症してしまったら、減塩か無塩の少食にして、痛みが引いて下半身が動かせるようになったところで、骨盤の歪みを整える体操をするのが良いと思います。

私は痛くて歩けない時はできるだけ身体を動かさないようにしました。数日してよろよろ歩けるようになった頃、椅子に座ったまま肩を回したり脇腹を伸ばしたりといった簡単な体操を始めました。少食実行から1週間後には、ゆっくりなら歩けるようになりました(骨盤がふわふわぐらぐらして不安定で、おっかなびっくり歩いていたので、スピードが出せなかったんです)。この頃はネットで検索して見つけたサイトの体操をやっていました。それからさらに1週間もすると、ふわふわぐらぐらも収まってきたので、自力整体の実技の中から、できそうなものをピックアップしてお風呂上がりにやっていました。できる動きだけをやっているうちに、最初できなかった動きもできるようになり、普通に歩くことは問題なくできるようになりました。そして、少食実行から3か月が経過してようやく、思い切りくしゃみをしたり、走ったりすることもできるようになりました。

菜食を始めてから1度も医者にかかったことがないので、今回の坐骨神経痛でも医者には相談しませんでした。周囲は心配して病院に行くことを勧めてくれたのですが、原因は自分の食べ過ぎなのですから、医者に相談するまでもないと思い、頑なに病院に行くことを拒みました。どうしても治らなかったら、鍼灸院か整骨院でも訪ねてみようと思っていましたが、結局それも必要ありませんでした。

ただ、会社員の場合だと、病院で痛み止めを打ってもらってすぐに仕事に復帰しろ、という圧力がかかり、私のようにはいかないかもしれません。私は自営業なので、将来仕事がなくなる心配さえしなければ、無給休暇は無限に取れます(爆)。

個人個人それぞれ事情が違いますから、急場は西洋医学や東洋医学に頼る、というのもひとつの選択肢だと思います。でも、注射や飲み薬、あるいは鍼灸や整体などで外側から痛みを取ってもらっても、それは完治ではなく、食べ過ぎが根本原因だということを肝に銘じるべきです。大食を続けたら再発します。ぎっくり腰や坐骨神経痛の激痛を経験したら、もうあんな痛い思いはこりごりって思いませんか。少食、がんばりましょう!

==================

コメント

初めまして。私もまさに今坐骨神経痛に苦しんでいる真っ只中で…、こちらの記事を読んでとても励みになりました。ほんとうに痛くてつらいですよね…。

私の場合、痛みで吐き気がしてしまう為あまり食べれられず。結果的に少食で過ごせているので、内蔵を休められるという意味ではよかったのかなと思います。

発症する直前にジュース断食を6日したのですが、デトックス反応の可能性もあったりするのでしょうか。もともと腰痛持ちでした。弱っているところにデトックス症状が出やすいと何かで読んだ気がします。

投稿: えま | 2023年9月26日 (火) 23時01分

>えまさん
おはようございます。初コメントありがとうございます!
坐骨神経痛、本当に大変ですよね。肉体的にも精神的にも...。

>デトックス反応の可能性
その可能性は大いにあると思います。特にえまさんは吐き気を伴っているようですし。
私は水断食中に吐き気に襲われたことがあります。
http://norah.air-nifty.com/blog/2018/04/post-f5b6.html
えまさんのジュース断食は、糖分ゼロ、またはかなり糖分控えめだったのでしょうか?
糖分を断つと強烈な排毒症状が出ます。

>もともと腰痛
腰痛の原因は腎臓であることが多いらしいので、もしかすると、腎臓もかなりお疲れ気味だったのかもしれませんね。
http://norah.air-nifty.com/blog/2021/12/post-0f7a8d.html

早く良くなりますように🙏✨

投稿: えまさんへ | 2023年9月27日 (水) 10時05分

のらさん

こんにちは。お返事どうもありがとうございます。
うれしいです。

私のジュース断食は、フルーツたっぷり使った野菜ジュース断食です。比較的マイルドな断食のはずですが、断食初心者なので、きっと体の中でいろいろな変化が起こっていたのでしょうね…。

今回の坐骨神経痛の腰痛では、いつもの腰痛と違って体の奥の方からズキンズキンと痛みがやって来て、息をするのも苦しくて、すぐに息切れを起こしていました。のらさんがブログに書かれているように、内蔵が腫れていて、他の臓器を圧迫していているところからくる息苦しさと言われたら、たしかにそんな感じもします。

坐骨神経痛は痛くて大変ですが…今までの生活スタイルを見つめ直す良い機会になったみたいです。

これからも覗かせていただきますね。

投稿: えま | 2023年9月27日 (水) 19時06分

>えまさん
こんばんは~。お返事ありがとうございます!

>断食初心者
そうでしたか。
私も初めて本格的な断食をしたときは熱が出たりして、いろいろ大変でした。
http://norah.air-nifty.com/blog/2013/01/post-fd8b.html

>今までの生活スタイルを見つめ直す良い機会
13年前(この記事を書いた頃)、私も同じことを思いました。
いまだに見つめ直さなきゃいけないところが多々あるのですが(汗)、とりあえず、13年前よりは前進していると思います。
えまさんもきっと良い方向に向かわれると思いますよp(^^)q

投稿: えまさんへ | 2023年9月27日 (水) 21時23分

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントはブログの管理人が承認するまで公開されません。