2年半ぐらい前、西洋医学の医師から東洋医学の治療者に転向された、進藤義晴さんの著書『万病を治す冷えとり健康法』を読みました。この本では「冷え」と「食べ過ぎ」が万病の原因であるとし、それらを解決するための手段として、半身浴、頭寒足熱のための服装、食事法、生活法などが解説されています。
私はその頃、まだ大食い生活のまっただ中でしたから、少しでも食欲を抑えられないかと思い、本の中で紹介されていた、絹と綿のソックスを交互に履くというユニークな重ね履きを試してみることにしました。
絹の5本指ソックスに綿の5本指ソックス、それに絹の先丸ソックス(普通のソックス)、さらにその上に綿やウールの先丸ソックス、つまり4枚のソックスを重ねて履いていました。ソックスをこれだけ履くと、それまでのサイズの靴は履けないので、1cmぐらい大きめのサイズを購入しました。
しばらくして、冷えとりグッズのお店が比較的そばにあることが分かり、そのお店を訪ねてみたら、オーナーさんやスタッフさんは、ソックスを10枚重ねて履いているとおっしゃる。10枚重ねると、普通の靴を履くことは無理みたいで、ドイツ製の健康シューズを履いておられました。4枚でも多いと思っていたのに10枚とは。。。ソックス代も馬鹿にならないし、その特殊な靴しか履けないのではファッション的にも寂しい。それで結局、10枚重ねにはチャレンジしませんでした。
ソックス4枚重ねと並行して、絹や綿のスパッツ(ステテコ?)も購入し、半身浴も実行して冷えとりに専念しました。夜、眠るときもソックスを履いていた方がよいと書いてあったので、お風呂から上がったらすぐにソックスをはいて、そのまま眠っていました。洋服も、化繊はからだに良くないとあったので、天然繊維のものを着、下半身は厚く、上半身は薄くという原則に従って、服装のコーディネートを考えるようにしていました。
頭寒足熱を徹底すると、確かに暖かくて快適でした。昔は、冷え性のくせに、上半身はモコモコ着込みながらも、足元は薄いストッキングにハイヒールなんて格好をしていましたから、足元が暖かく守られているという感覚に感動しました。1年半ぐらい、ソックスを入浴時以外1日中はき続け、半身浴も実行しました。
しかし、ソックスや半身浴で食欲を抑えようという考えは間違っていました。今ではそう思います。少食にすると「決心」しなければいけなかったのに、ソックスの重ね履きや半身浴の実行で「自然と(努力しないで)」少食にならないかなあと淡い期待を抱いていたんです。全然決心していませんでした。だから、ソックスを履いても半身浴をしても、大食いしていました。
現在は、頭寒足熱の原則は念頭においていますが、あまり厳密にはやっていません。ソックスについては、内側が絹、外側が綿になっているものを購入するようになり、2枚重ねで落ち着いています(冬はもう少しはくときもあります)。また、ソックスが脱ぎたくなれば、脱ぐことにしています。入浴時以外は絶対に1年中裸足になってはいけないと思い詰めると、ちょっと続けにくいかなと思いました。「絶対○○せねばならない」がたくさんあると、生活するのが苦しくなってしまうので、今は少食最優先で、その他のことは気楽に構えるようにしています。
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