少し前になりますが、6年ぶりぐらいにたいやきを食べました。あんこと小麦粉の皮(卵なし)ですから、ベジタリアン的には、まあOKな部類だと思いますが、マクロビオティックやナチュラルハイジーンの教えに従って白砂糖のものは避けていたんです。坐骨神経痛が良くなってきていて、気持ちがゆるんでいたのかもしれません。ちょっと脱線してしまいました。白砂糖のあんこなんて久しぶりだから、きっと強烈に甘いだろうな~、と思いながら、パクリ。。。
「しょ、しょっぱい!?」
びっくりしました。たいやきが塩辛いんです。6年前に同じ店のたいやきを食べたときは確か甘かったはずなのに。。。もう一口食べましたが、やはり塩気がきつい。レシピが変わったのか?
たぶん変わったのは私の舌だと思います。坐骨神経痛を発症してから、私は無塩に近い薄味を徹底してきたので、そうめんやうどんに練り込まれている微量の塩でさえ分かるようになっていました。この敏感な舌が、あんこの隠し味として入っている塩に鋭く反応したんだと思います。この塩加減は、私にとって、もはや隠し味とは言えません。もう食べることはないでしょう。
食養の世界は、塩の摂取を奨励するグループと、減塩または無塩を奨励するグループに二分されているようです。
● 塩の摂取を奨励するグループの主張の例
- 身体に悪いのは食卓塩などの精製塩であり、自然塩は体に必要なものである
- 肉には塩分が含まれているので、肉を多く食べる欧米人は減塩する必要があるが、肉の摂取量が少ない日本人が減塩すると健康を害する
- 体に不要な塩は排出されてしまうので、塩の取りすぎを心配する必要はない
- 胃弱の人は塩を適量取ったほうがよい
● 減塩または無塩を奨励するグループの主張の例
- 日本人に胃ガンが多いのは塩の摂取量が多いことと関係している
- 塩を取れば取るほど、体からカルシウムが失われ、ますます骨がもろくなる
- 人間が必要とするナトリウムの量は1日わずか250mg(食塩相当量 0.64g)で新鮮な野菜や果物を毎日取っているかぎり塩分不足が起きることはない
どちらももっともらしいことを言っています(笑)。私たちは何を信じたらいいのでしょう。
私は「油脂について」や「坐骨神経痛」の記事にも書きましたが、大食いでさんざん痛い目にあってきたので、他人の主張より自分の感覚を信じることにしました。
今のところ次のように考えています。
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- 塩は食欲昂進剤
塩気があると、ごはんやパンなどの主食をたくさん食べたくなる。
- 塩は水分を要求する
塩分を多く摂ると、水やお茶が飲みたくなる。
【結論】
少食を達成でき、かつ、食後に水やお茶をがぶ飲みすることがない塩分量が、自分にとっての適量である。
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世の中、情報であふれかえっており、菜食の世界でも色々な流派が色々なことを言っています。私もあれこれ本を読んで、情報に振り回されてきました。その結果分かったのは、自分の感覚を信じるしかないということです。
私は自分にとって今一番大事なのは少食だと思っているので、それを継続的に実行できる方法が最良の方法だと考えました。
いったん濃い味に舌が慣れてしまうと、薄味では物足りないと感じてしまいます。私は無塩近くまで減塩してはじめて、自分の舌の感覚が鈍っていたことに気がつきました。まっさらの状態に戻してから、自分の適量を探っていくのがいいように思います。
昔は、ごはんを炊くのにも気前よく塩を入れ、濃い味噌汁を飲み、ごま塩をふりかけ、しょうゆをたっぷり入れた煮物やぬか漬けを食べていました。ごはんが大好きで大食いの人間(私)が、こういうおかずで、ごはんをおかわりせずにいることは至難の業でした。
今では、塩ではなく、4~5cm角の昆布を入れてごはんを炊いています。味つけしたおかずが食べたいときは、味噌汁ではなく、薄味のすまし汁やスープにします。逆に、あっさりしたおかずなら、薄めの味噌汁を添えます。また、パンを作るときも塩は少な目にしています。無塩にしたこともあるのですが、今ひとつ物足りず、パンは頻度が少ないので、少々の塩には目をつぶることにしました。
生の果物や野菜だけにしていた時期もありますが、加熱料理が恋しくなり、結局、生の青果は、昼に果物、夕飯にときどきサラダを食べる、という程度で落ち着きました。
今後、また体調いかんでメニューを見直すこともあるかと思いますが、そのときも自分の感覚を信じたいと思っています。
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