2010年9月6日月曜日

油脂について

 現在、自宅で作る料理に関しては、オイルフリーを目指しています。

菜食に切り替える前は、後かたづけが面倒なので、自宅で揚げ物はほとんど作りませんでした。ところが、マクロビオティックのレシピ本に美味しそうな揚げ物料理が色々あり、ついつい頻度も量も増え、やたらと食べるようになってしまいました。さらに、ごまペーストをたっぷり入れたクッキー、なたね油をふんだんに使ったコーンブレッドなどにもはまってしまい、油脂の摂取量がおそろしいほど増えました。

そうして油脂中毒が加速して、450gも入ったアメリカ産のごまペーストの大瓶を一人で3日で空にしてしまったとき、右手の小指の第二関節あたりがぶくっと腫れ上がってしまいました。その後、右手の薬指や左手の小指も腫れ、両手が全体的にふくれている感じでした。さすがに、これはまずいと思い、ごまペーストやその他のペースト類は一切買わないようにしました。

でも、ごま油やなたね油を使った揚げ物や炒め物はやめることができず、続けて食べていたら、今度は両脚のすねがかゆくなってきました。お風呂に入って暖まると、かゆくてかゆくて仕方がないのです。赤くなっていて見るからにかゆそうな感じ。少しでも掻いてしまうと、止まらなくなって、血が出るまで掻いてしまうのです。それでも起きているときは理性が働いて多少自制できるのですが、就寝中は本能のまま、もう夢中で掻いていたみたいで、朝起きると血まみれでした。かゆくなる範囲もすねから足の甲まで広がり、悪化していきました。

色々調べた結果、こうした皮膚のトラブルの原因は「油脂」であるということが判明。掻き傷だらけのすねを見て、意志の弱い私も決心しないわけにはいきませんでした。

油脂を完全に断とう!

油脂断ち大作戦。次のような戦法で臨みました。

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(1) 揚げ物はやめる
    きっぱりあきらめました。

(2) 炒め物に油を使わない
    「ウォーターソテー」という方法があります。油の代わりに水で炒めるのです。私のやり方は正式に習ったものではなく、まったくの我流なのですが、次のような感じで作っています。
     鍋に少量の水を沸騰させて、そこに材料を投入し、材料がしんなりするまで炒めます。途中で水がなくなってきて焦げそうになったら、水を足したりすることもあります。
     この方法でトマトソースやカレー、きんぴらなどを作っています。

(3) 木の実や種子、アボカドを使う
     サラダにくるみやアボカドを混ぜたり、きんぴらにいりゴマを振ったりすると、満足感があります。でも、木の実や種子、アボカドも消化しにくいものなので、食べ過ぎは禁物です。

(4) パンにも油脂は使わない
     私は白神こだま酵母を使ってパン作りをしています。昔はバター+砂糖、菜食に切り替えてからは、なたね油+みりんを使っていましたが、今は小麦粉、塩、水だけです。パンって、油脂も砂糖も使わなくてもできるもんなんだなと思いました。
     プレーンなパンに飽きたら、くるみやレーズンを加えたりしてバリエーションを楽しんでいます。油脂を使わないとバサバサしがちですが、蒸しパンにするとしっとりしていて食べやすいです。また、焼く場合も、クッキングシートを使えば、油を引かなくても大丈夫です。作った翌日以降はさすがにパサつきますが、霧吹きしてトーストすると美味しく食べられます。

(5) オイルフリーのメリットに目を向ける
     オイルリッチな料理が食べられない可哀想な私、と考えるのはやめました(笑)。油脂を使わないと後かたづけがラクチン。トマトソースやカレーを作った鍋も水洗いだけでOKなんです。換気扇がベトつくこともありません。胃がもたれることもなく、そして何より、肌の調子が良くなっていくのが実感できるので、楽しくなってきます。
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このオイルフリーの食生活をしばらく続けたら、すねのかゆみはおさまり、掻き傷の跡も消えました。

病気のときはだれでも、おかゆなど、さっぱりしたものを食べますよね。消化しやすいからだと思います。ですから、病気とまではいかなくても、体調がすぐれないとか皮膚にトラブルを抱えているという人は、こってりしたもの(油脂を使った料理)をできるだけ取らないようにすると問題が改善されるのではないでしょうか。

松田麻美子著『女性のためのナチュラル・ハイジーン』には次のような記述があります(p.211)。

油を加熱すると、強烈な発ガン性物質であるアクロレインや、心臓病やガンなどのリスクを高めたりするトランス脂肪酸が形成されます。そこで、揚げ物・炒め物は極力避け、どうしても必要な場合は、アメリカの健康志向意識の高い有名シェフたちがしているように、油は火を止めてから仕上げに使うようにします。 

また、上記の松田麻美子さんが訳されている『フィット・フォー・ライフ』の中には、「訳者注」として、次のような説明があります(p.364)。

...............ごく最近の研究から、たとえ植物油であっても、植物から抽出された「フリーオイル(遊離脂肪)」は決してヘルシーとは言えない、ということが明らかになってきた。

私は専門家でないので、こうした情報の信憑性についてどうこう言える立場ではありませんが、自分の経験から、抽出された油(特に加熱したもの)は身体にやさしくないと思っています。野菜や穀物、木の実や種子を食べることで、その中に含まれる油脂を摂取できますから、抽出された油は、体調の良い時に、嗜好品、ぜいたく品として少量を楽しむものと位置付けています。

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