自力整体ってご存知でしょうか。矢上裕さんが考案された体操で関節の可動範囲を広げるため、揺さぶったりしながら、こりをほぐし、骨格を矯正してエネルギーがスムーズに流れるようにするものらしいです。矢上さんはこれをセルフマッサージと説明されていました。
私は5年前、菜食を始めるちょっと前頃、骨盤矯正というキーワードで調べていて偶然この自力整体の存在を知りました。「自分のからだは自分で守る」というコピーが気に入って『女性の自力整体』を読み始め、付属のCDに合わせて身体を動かしたら、そのときが初めてだったにもかかわらず、身体がとても柔らかくなってびっくりしたのを今でも覚えています。
また、矢上さんはこの実技と呼ばれる体操に加え、整食法、整心法も提唱されており、食事の仕方、心構えなどについて解説し、日々を楽しく過ごせるようなアイデアを提供してくれています。
整食法というのは、午前中は水分のみ、食事は正午から夕方6時までの間に済ませ、胃を空っぽにした状態で眠るというものです。今の私の食生活はこの整食法がベースになっています。私は菜食ですが、矢上さんは特に菜食にこだわっておらず、むしろ、「食物を差別してはいけない」というようなことを書かれていました(でも、ご自身は年齢のせいか、お肉は避けておられるようです)。
実技も整食法も、矢上さんご自身や教室の生徒さんたちの経験などを踏まえて「進化」しているようで、少しずつ内容が変わってきています。この点では、近刊を参照した方が良いのでしょうが、個人的には今のところ、2005年に発行された『DVDで覚える自力整体』が実技としては一番気に入っています。
2007年発行の『自力整体の真髄』では経絡を意識した記述が多く、物理的な肉体よりも目に見えないエネルギーの流れの方を重視されているような印象を受けました。矢上さんは鍼灸師やヨガの指導者としての経験があるので、単なる健康体操ではなく、身体のバランスをトータルに整えていこうという姿勢が随所に垣間見られます。ただ、初めて自力整体に触れる人にとって、特に、経絡やエネルギーといったものに関心がない人にとっては、受け入れにくい本かもしれません。
この自力整体を継続して実行していく上での難しさは、実技の実施に時間がかかることと言えるでしょう。実技を通しでやると75分~90分かかるのです。前半と後半を分けてやることも可能ですが、それでも結構かかります。この時間の確保が面倒になってやめてしまうという人も多いかと思います。私も面倒になってさぼっていた時期があるので。。。でも、さぼっていたらすっかり身体が硬くなって、あちらこちらに不調が表れてきたので、今では心を入れ替えて、週3~4回、1日おきぐらいのペースで「通し」または「2分割」で実施して、実施できない日はお気に入りの動きのみ実施ということにしています
矢上さんご自身の教室は兵庫県の西宮ですが、各地にナビゲーターと呼ばれる指導員の方たちの教室があります。私は、近所の教室に行ってみようかなと思いつつ、まだ一度も行ったことがなく、いつも本を見ながら自宅でやっており、矢上さんご自身にもお目にかかったことはありません(通信会員にならないと、矢上さんの指導を受けたり講演を聞いたりすることはできないようです)。完全な独学なので、間違って解釈していることもあるかもしれませんが、それでも結構効果が感じられます。
自力整体は身体に凝りがある、関節が硬いという人に効果的な動きだと思いますが、そういう人は間違っても矢上さんと同じように曲げようとか開こうなんて考えてはいけません。私も、同じ人間なのにどうしてここまで違うのか、と自分の身体の硬さに呆れつつ、マイペースでやっています。無理したら続きませんからね。
矢上さんは自力整体以外に特別な運動をしていないとのことですが、私は家で仕事をしていて通勤がないので、自力整体だけでは不十分なように感じています。散歩をしたり、20分~30分ぐらいなら電車やバスは使わないで歩くなど、できるだけ足を動かすようにしています。
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