先日の記事「反原発という視点」で取り上げた動画(あえて最悪のシナリオとその対処法を考える【Part1】 )の最後のところで、大阪の毎日放送が小出裕章さん等京都大学原子炉実験所のメンバーを特集したドキュメンタリー番組を制作したことにより、関西電力が毎日放送のスポンサーを全部降りたという話が出ていたので、私はそのドキュメンタリーを是非見てみたいと思って探してみたら、ネット上にありました。
【2011.9.3. 追記】 以前リンクしていた動画は削除されてしまいました。この動画も削除される可能性がありますが、既に複数の動画サイトに拡散していますので、タイトル「なぜ警告を続けるのか ~京大原子炉実験所・“異端の研究者たち”」で検索すれば、見つかると思います。
これは2008年10月に放映されたドキュメンタリーです。関西電力が嫌がるだけあり、大変興味深い内容となっています。
小出さんは「電気はできるかぎり消しておこうと思っている。家にはクーラーは1台もない。研究室には設置されているが、どうしても必要でないかぎり付けない」そうで、その徹底ぶりに感動しました。やはりただ者ではない!
また、最後の部分の原発推進派との討論の場面で、
人間が生きるためには、1人1日当たり4~5万キロカロリー程度のエネルギーがあれば、十分に生き延びることができる。すでに日本は、1人1日当たり12万キロカロリーものエネルギーを使ってしまっている。これ以上そのエネルギー消費を増やしたいなんて、そんなことを言ってはいけない。まず、それに気がつかなければいけない。日本人すべてが。
と発言され、なんかグっときちゃいました。
原発推進側としては、面白くないのでしょうが、わたしたち一般人にとっては、大変貴重な意見だと思います。専門家が一般人の側に立って意見してくれているのですから。
なのに、こういう心ある反原発派の人たちを弾圧してきたんですよ。日本という国は…。
よくメディアで北朝鮮や中国の報道規制や言論統制が批判されていますけど、わが国も相当なもんです。特に、インターネットにアクセスできない人、テレビや新聞しか見ていない人はかなり偏った情報にさらされています。
例えば、反原発側の人間をテレビ(「ニュースの真相」)に出すな、さもないと広告を下ろす、と電気事業連合会(電力会社の連合会)が脅しをかけているようです。また、朝日新聞によると、日本気象学会が会員の研究者らに、大気中に拡散する放射性物質の影響を予測した研究成果の公表を自粛するよう求める通知を出していたとのことです。
呆れるばかりです。毎日、この危機的な状況を作りだした側の主張ばかり聞かされ、危険な放射性物質の飛散状況を知ることさえ許されないんですから。
ま、危険を知らせようとすると、悲鳴や怒号をあげて、警告に耳を貸さない人も結構多いらしいので、情報の受信側にも問題があることは確かです。でも、だからといって、情報発信側の規制、統制が許されるはずもありません。
とにかく、インターネットにアクセスできる人は、テレビや新聞を鵜呑みにしないというのが最善の自衛策だと思います。
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