ナチュラル・ハイジーンでは、果物は万人にとって最適の食べ物であると言っていますが、正しい食べ方をしていないと、果物を食べて具合が悪くなることもあるように思います。
私の経験では、次の場合、不快な症状が発生しました。
●特定の果物がそのときの自分の体調に合っていない場合
●未熟な果物を食べた場合
●必要以上にカロリーを摂取している場合
3年前、ナチュラル・ハイジーンを初めて知った頃、それまでの3年間、マクロビオティックに傾倒していて生の果物を避けていたため、久しぶりに食べた、フレッシュなフルーツの美味しさに大感激していました。しかし、当時、なぜか柑橘類を食べると異常に歯にしみました。あまりに苦痛なので、柑橘類が食べられませんでした。
その後、体調が変わったせいか、今ではまったく何ともありません。どうしてあんなに歯にしみたのか、今となっては不思議に思うほどです。
食べることが「苦痛」である場合、無理は禁物です。体が拒否しているのは何か理由があってのことだと思うので、頭であれこれ考えず、別のものを食べれば良いと思います。果物はいろいろな種類があるので、何かしら食べられるものがあるはずです。
また、熟していない果物を食べた場合、消化に必要なものがそろっていないので、お腹が張ったり、下痢したりします。私は分かっていたのだけど、熟した果物のストックが切れて、未熟なものに手を出した結果、お腹の調子が悪くなったりしました。まだシュガースポット(黒い斑点)の出ていないバナナとか。食べ頃の果物をしっかりストックしておくのが大事ですね。飢えてくると、手当たり次第食べちゃいますから…(笑)。
そして、3番目の「必要以上にカロリーを摂取している場合」なんですが、これは少々複雑な問題です。カロリー過多に陥る要因としては、主に次の3つが考えられます。
●空腹でないのに食べている
●脂肪を取り過ぎている
●運動不足
正常な感覚の持ち主なら、こういうことは問題にならないと思うのですが、私のように無節操に大食いする傾向にある人は、空腹を判断する力が極端におかしくなっているため、消化しやすい果物であっても、消化しきれないほど食べ過ぎてしまうことがあります。こういうタイプの人は、ドライフルーツや甘みの強いバナナなどの果物は、できるだけ控えるか、もしくは、ある程度軌道に乗るまで、完全に断ったほうがいいかもしれません。
また、空腹と喉の渇きを混同している場合も問題だと思います。特に加熱料理や調味料を摂っている場合、喉が渇きやすくなります。この渇きを癒やすために果物を食べてしまうと、カロリー過多となってしまいます。ナチュラル・ハイジーンでは、水を飲むことは積極的には勧めていませんが、これは加熱料理や調味料を摂らない前提だからだと思います。
私は調味料なしのローフード生活を続けていると、喉が渇かないのですが、加熱料理、それも味のしっかり付いたものを摂ると、喉が渇いて渇いて仕方がありません。こういうときは、果物ではなく、水を飲み、果物はお腹がぺこぺこになってからということにしています。
また、果物を大して食べていないのに具合が悪くなるという場合、脂肪の取り過ぎであることが多いようです。ローフーダーであっても、ナッツやシード、オイルなどの脂肪分を多く摂っているようなグルメローフード愛好家は、果物を食べると具合が悪くなるらしいです。私も去年、"The 80/10/10 Diet"(Dr. Doug Graham 著)を読む前、ナッツやアボカドなど、脂肪分の高いものをたくさん食べてしまった結果、非常に体調が悪化しました。
血流内に脂肪がたくさんあると、うまく糖を吸収することができず、結果として血糖値が高くなってしまいます。こうなってしまうと、だるくなったり、息苦しくなったり、足がつったり、手足がしびれやすくなったり、視界がぼやけてきたり、いろいろな症状が出てきます。私はすべて経験しました…(汗)。
80/10/10では、朝食、昼食で、単品の果物を食べるというmonomealとかmonoeatingと呼ばれる食べ方を推奨していますが、血糖値が高くなっている人、そして、大食い傾向にある人は、体調・体質が変わるまで、単品食にはちょっと注意が必要かもしれません。単品だと大食いしやすいので…。
セロリやレタスなど、淡泊な野菜と一緒に果物を摂る。あるいは、いわゆる甘い果物ではなく、、果菜類と呼ばれる、トマトやきゅうりなどを多く摂るようにする。ガツガツ食べたくなってしまうときは、こういう作戦も良いのではないでしょうか。『常識破りの超健康革命』には糖尿病の人が果物を食べる場合の注意として次のように書いてあります。
糖尿病の人が果物を食べるときは、必ず緑の濃い野菜といっしょにとることです。食物繊維が血液中への糖の流出をさらにゆるやかにするのに役立つほか、野菜にはイヌリンと呼ばれるインスリン前駆物質が含まれているので、血糖値のバランスを正常に保つ効果はよりいっそうアップします。
最後に、カロリー過多になるもう一つの原因は、運動不足です。必要なカロリーというのは、体格と運動量で決まってきます。食事にこだわりながら、運動はさぼってしまいがちという人、つまり、私のことなんですが、こういう人は糖の代謝能力が低くなってしまうようです。
過去記事(「肝臓の不調と食欲の昂進」)にも書きましたが、私は昔、玄米を大食いしていた頃、右の脇腹のあたりがよく痛くなり、右目の白目が充血していたのですが、バナナを食べ過ぎたときも、それに近い症状が出ました。過剰な糖は肝臓や膵臓に負担がかかるのでしょうね。
せっかくナチュラル・ハイジーンを始めても、自分の現状を正しく判断できていない場合、あまり良い結果が出ないばかりか、苦痛を伴うことになってしまいます。果物が体に良いことは確かですけど、必要以上にたくさん食べればやはり良くないし、果物以外に何を食べているか、体の消化吸収能力がどうなっているか、運動量は適切か、自分の状態を細かく観察しながら自分なりのプログラムを作っていくしかないように思います。
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