菜食主義者というと、いかにも草食系でおっとりしているという「静」のイメージがあるのではないでしょうか。でも、世の中には、アクティブでたくましい元気はつらつな「動」のヴィーガンも結構いらっしゃるんです。
最近"The 80/10/10 Diet"という本を読んでいると前回の記事(「食物繊維」)で書きましたが、今日はその著者であるダグラス・グラハム博士(Dr. Douglas N. Graham) をご紹介します。
まずは、こちらの動画をぜひご覧ください。博士ご自身が高い身体能力を存分に披露してくださっています。冒頭の字幕によると、グラハム博士は現在57歳。自らが提唱する80/10/10という果物を中心とした低脂肪生菜食のライフスタイルを25年以上続け、今なお毎日1時間のトレーニングを日課にしているとのこと。博士の理論を否定する勢力は、低脂肪生菜食で長期的にうまくいく者などいないと主張しているようです。博士側は「(その主張が正しいかどうかは、この動画を見た上で)あなた自身で判断してください」と言っています。
博士は世界中の一流運動選手、トレーナーのアドバイザーを務めており、あるインタビューでは自らを、様々な人々の生活改善を提案する「ライフスタイル・コーチ」と表現されておられました。1978年からローフードの食生活を実践されているとのことですが、それ以前にベジタリアン歴8年、ヴィーガン歴が1年あるそうなので、菜食歴は相当な長さです(逆算すると高校生頃からベジタリアンだったことが分かります)。
そんなに長い期間、自身の信念を貫いて菜食を続けているというだけでも、駆け出しベジタリアンの私にはおそれ多いのですが、それのみならず、並はずれて強靱な肉体を作り上げて自らの理論を実証しているというのは、もうすごいを通り越して、後光がさしてみえます(まぶしい!)。動画中のスーパーマンの腕立て伏せ、あまりにも簡単にやってのけているので、最初何が起きているのか、にわかには理解できませんでした。私も挑戦してみましたけど、地面から体をもち上げることなど到底できません(笑)。
80/10/10の実践者には、運動選手やスポーツ愛好家が多いというのも、指導者自らロールモデルとなっているわけですから、うなずけます。ものぐさの私も非常に感化され、ローフード率を上げるとともに、もっと体を動かそうと思いました。
こちらの動画ではお話している博士の姿がご覧になれます(2008年9月)。鍛え抜いた上半身のたくましさが目を引きます。
YouTube: Health Food vs. Junk Food - Dr. Doug Graham
ジャンクフード(junk food)というのは、ヤク中(junky)がヤク(junk)を打つように、当座の痛みや問題から逃れるため、一時的に気を紛らすために求める食べ物で、感覚を麻痺させると言っています。ちょっとした失敗で気が滅入ってアルコールで気晴らしした友人の例を挙げた後、最後に、消化しにくい様々な食材を組み合わせて作られた高脂肪ローフードも「生」ではあるけれども、同様に感覚を麻痺させるものであり、健康のための食べ物ではないと説明されています。食べ物でウサを晴らそうとして、大食いしていた私には、非常に耳が痛い話です。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントはブログの管理人が承認するまで公開されません。