菜食ではビタミンB12が不足するとよく言われており、私も菜食生活3~4年目あたりからB12を意識して、ニュートリショナル・イーストをときどき食べていました。ニュートリショナル・イーストは、トマトソースにかけたりすると、粉チーズのような感じで美味しく、食べること自体は負担ではなかったのですが、なんとなく「自然じゃない」感じがして、食べ続けることを迷っていました。
そんな折、"The 80/10/10 Diet"(Dr. Doug Graham 著)を読み、ビタミンB12問題に対して、少し違った見方をするようになりました。
グラハム博士によると、ビタミンB12不足はベジタリアンやヴィーガンに限ったものではなく、肉食者にも共通するものだと言っています。これはビタミンB12の摂取量が不十分だからではなく、体内でビタミンB12の生産、吸収が十分に行われないことが理由のようです。
ビタミンB12の供給源は主に次の2つと言われています。
1. バクテリアの老廃物 … (動物由来および植物由来の)食物の中にある。
2. 健康な人間の腸や粘膜で生成される。
B12供給源と言われているグループがもうひとつあるのですが、グラハム博士は「それらがB12の供給源である可能性は極めて低い」と言っています。この第3の供給源とは、
非加熱の藻類、スピルリナ、クロレラ、生の海藻(のり、わかめ、昆布など)
を指しています。これらはヒト活性型B12を多少含有しているらしいのですが、B12の非コバラミン類似体(真正B12の吸収を阻害するもの)も相当量含有しているとのこと。このB12類似体は、検査結果では、B12のようなフリをしているけれども、人体はこの類似体を使用できないらしいです。さらに、B12類似体は、人体のB12受容体(B12を取り込むところ)を占領してしまい、人体による真正B12の使用能力を下げてしまうとか。役に立たないだけならまだしも、邪魔までするとは…。
私は菜食生活の最初の3年間、マクロビオティックに傾倒していて、B12問題のこともあり、海藻を毎日食べるようにしていたんですが、上記の説が真実なら、私はB12の偽物をじゃんじゃん取り込んじゃっていたということでしょうか…。
私の場合、もう何年も健康診断などを受けていない上、過去記事に書いたとおり、昨年の春まで、あまりの大食いと運動不足、さらには心構えの問題で体調が非常に悪く、あちこちに異常が発生していたため、ビタミンB12欠乏症が発生していたのか、実のところ、よく分かりません(苦笑)。
ビタミンB12が不足するとどうなるのでしょうか。『50代からの超健康革命』(松田麻美子著)は次のように説明しています。
不足すると、致命的となるずっと前に、疲労感、貧血、舌が赤く光るなどのサインが現れてきます。このためアメリカのベジタリアンの医師たちは、B12強化食品のニュートリショナル・イースト(フレーク状の酵母)か、またはサプリメントで補うか、あるいは定期的に血液・尿検査をすることをすすめています。なお、新鮮な生の果物や生野菜、加熱されていない木の実や種子類だけで構成された食事で、塩や香辛料ほかの調味料を一切使用しない人々の場合は、サプリメントは不要です。
「新鮮な生の果物や生野菜、加熱されていない木の実や種子類だけで構成された食事で、塩や香辛料ほかの調味料を一切使用しない人々」というのは、まさに80/10/10の実践者ですね。80/10/10を実践できれば、B12不足は心配無用なのでしょう。残念ながら、私はまだ、加熱料理や調味料を摂っているので、手放しでは安心できないのですが…。
80/10/10ではB12の問題について、前記の2つの供給源に絡めてさらに解説を加えていましたので、次回はそれについて見ていきたいと思います。
【菜食とビタミンB12(その2)につづく】
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