前回の記事(「痩せて老け込んだローフーディストにならないために」)でエネマやスムージーについて触れたところ、そうした行為は「不自然」なのではないかとのコメントをいただきました。そこで、今日はそれらに対する私の現在の考えを書いてみたいと思います。
● エネマ
確かにお尻の穴から液体を入れるというのは、自然じゃないですよね。反対派の人たちは、そうした行為が身体にとってストレスになる上、腸内細菌に悪影響を与え(悪玉菌だけでなく、善玉菌も流してしまう)、エネマ液によく使用されるコーヒーやニンニク、カイエンペッパーといった有害なものを入れるのはよくないなどと主張しています。
一方、賛成派の人たちは、腸内の毒素の排泄を促すことで、さまざまな不調を改善することができると言っており、腸は身体の色々な部位と関連があり、脳ともつながっているので、腸内をクリーンにすることで、精神的に落ち着くとか、霊性を高めることができるなどという話もあります。腸内細菌については、生の野菜と果物、あと、プロバイオティクスを摂ることで補えると考えているようです。
私はできるだけ自然なスタイルで行きたいと思っているんですが、現代生活って、一事が万事、おそろしく不自然。そして、その極みは食べ物を加熱調理・加工することなんじゃないかと思うようになり、その不自然さに比べたら、エネマの不自然さなんて可愛いもんだ、なんて思っちゃったんですよね…。
エネマの歴史は長く、2000年以上前から行われているようで、エネマ(+断食や食事療法など)で難病から生還したというケースも少なくなく、そんなに怪しい手法ではないと思われます。西洋医学でも病人に対して浣腸しますし(病院の場合、薬剤を使っているので、エネマより身体の負担は大きいように思いますが…)。
で、私は今のところ、食事を節制しながらエネマを行うことにより、体質改善が促進されるのではないかと思っています。ただ、不健康な食生活(不適切な食事内容、食事量)で自然の便通が全く望めず、完全にエネマに依存している人たち(特に、病的な肥満状態にある人たち)もいるということを知り、エネマは食生活の改善とセットで行うことが重要じゃないかとも思っています。(まだエネマを始めたばかりの超初心者なので、今後考えが変わる可能性は大いにありますが…。)
● スムージー
人間には歯があるのだから、流動食というのは自然の摂理に反するのではないか。
それは全くそのとおりなんですが、現代人って、加熱・加工された不自然なものを長年食べ続けて身体を痛めつけてきて消化吸収能力が落ちている上、きちんと咀嚼をするという意識が希薄で、意識をもっていても、忙しさにかまけて早食いしてしまう人が多く、そういう人たちにとって、スムージーって、すごく有り難いものだと思います。
マーカスさんの本(Heal Yourself 101)には、サラダなど固形物のレシピも出ており、一生スムージー以外食べてはいけないと言っているわけではありません。病気を治したい、若返りたい、現状を変えたいというときには、水断食→ジュース→スムージー→固形物というステップを踏んで、自然治癒力を促進させろという話です。そして、食べるときは、「よく噛め」、「一口50回は噛め」とも言っています。
身体が弱っているとき、ゆっくり噛む余裕がないときは流動食。これを基本に、自分の体調、ライフスタイル、目標とする健康レベルに合わせて、好きなように選べばいいのだと理解しています。
ちなみに、ウィートグラス(小麦若葉)ジュースやリビング・フードのパイオニア、アン・ウィグモア (Ann Wigmore)の食事は、エネルギー・スープ (energy soup)と呼ばれるスプラウトや緑の葉物、りんご、海藻などの入ったスムージーを1日5回、1回5口のみだったそうなのですが、1口50回以上噛んでいたらしいです(流動食でも沢山噛んだほうがいいんですね…)。そして、エネマは毎日2~3回やっていたとか。(ソースはこちら)。
世の中には様々な食事法、健康法があり、迷うことも多いですが、最終的には自分の直感で決めるしかないのではないでしょうか。ピンときたら始めればいいし、試して何かおかしいなと思ったら止める。私はそんな感じでやっています。
コメント
★ 黄菜しろさん
コメントありがとうございます!
黄菜しろさんは若くして食事やライフスタイルの見直しを開始されて、その後も公私ともに健康的な生活を送られているので、いつもすごいなと思っています。私は気付くのが遅くて、かなりボロボロになってから始めたし、いまだに不健康な習慣から抜け出せなかったりして、悪戦苦闘していますから。
お付き合いと食事の件、私も色々悩んでいます。でも、来年は菜食であることをもっとカミングアウトして、それで離れていく人がいたら、それはそれで仕方がないかなと思うようになってきました。
この師走に無謀にも断食を始めちゃったら、すごい排毒が襲ってきて、仕事も用事も遅々として進まず、ブログの更新も滞っております…(汗)。当分ぼちぼちペースの更新になりそうですが、またお手すきのときにでも遊びに来てください。
投稿: Norah | 2012年12月27日 (木) 07時46分
ええ~っっ!!
悪戦苦闘してるようには見えませんでしたよ~!!
いつも一直線に進んでるんだろうな~
すごいな~って思ってます!!
私も自分が満足できるとこまでたどり着けたのは、ただ自分の変化を知りたかっただけで、
別にストイックにやってるつもりはないんですが、普通の人から見たらかなりストイックみたいです(笑)
それでも私、何か一つに集中するってのが苦手みたいなんですよね。
例えば料理も「あれして、これして」ってささっと作っちゃうので驚かれちゃったり…。
同時進行しちゃうので、結構器用なほうだとは思います。
ただ、ちょっと時間をかけて掃除なんかをひとたび始めると、
あそこもここも…って気になりだして、どんどん大ごとに発展しちゃったり、
ひとつだけで終われないようで(笑)
だからマクロビの時は食事だけで健康になろうともがいてたけど、
ナチュハイのおかげで全体的に見えるようになって、本領発揮に繋がったみたいです。
運動と食事、特にこのふたつのバランスが私を支えてくれているように思います。
お付き合いに関しても、ナチュハイを始めてから本当にさっぱりと自分の意志を
伝えられるようになったみたいで、マクロビの時はちょっと頑なだったんですけど、
今は逆になんでベジの人たちって隠しちゃうのかな~って不思議に思っちゃうんですよね。
言っちゃったほうが全然楽ですよ!
楽しく話せる人たちは意外と受け入れてくれるもんですよ!
そこそこの人は面倒くさいって思われるかもしれないけど(笑)
まぁ、それはお互いさまですね!
食事のない付き合いってあまりないですもんね。
隠して付き合うのは、私はきついかなって思います。
前から断食も何度もトライしようとして、
いつも半日断食で終わっちゃうほど、実際は意志が全然強くない私ですが、
最近はたまのパン作りやサラダを美味しく食べるためのドレッシング代わりの
加熱食のおかず一品などを止めるつもりがないなら、
断食してクリアになり過ぎるのもよくないかな…とすっかり諦めちゃいました(笑)
ロー100を目指してる時は、まずは断食でしょう~!って思いながらも
できない自分の甘さにげんなりしてましたが、
今はほどよくマイペースを楽しめるようになりました。
エネマも断食もそうですが、あまり急激なことを繰り返し続けることは
余計な身体の負担にもなるでしょうし、精神的なストレスにもお気をつけくださいね!
「健康」には楽しむ余裕も絶対必要ですから!
これからも健康な人生を楽しみましょう!
またの情報を楽しみにしてます!
投稿: 黄菜しろ | 2012年12月27日 (木) 22時31分
あっ、そうそう!
ちょっと追加です。
すいません、いつも長くて(汗)
ロー100目指して突進してた私が急に力が抜けたのは、健康にほぼ余裕が出てきてから視野が広がってきたからなんです。
特に印象的だったのは、90歳すぎ(だったと思う)で世界を飛び回るおばあちゃんカメラマンの話を雑誌で読んだんですけど、
その元気なおばあちゃんがカメラマンになるまでの昔の古い体質(男性社会)での苦労話を、
人一倍の好奇心とバイタリティー、根性で乗り越え、笑って話せるユニークさ。
なんか自分の視野が急に狭く感じちゃったんですよね。
しかも、悔しいことに、そのおばあちゃんの大好物はお肉と揚げもの!!
かなりのショックを受けました(泣)
確かに遺伝的なことまで考えると、幸運にも自分はたまたま強い身体に恵まれて病気にならなかったにしろ、
身体にふさわしくない食べ物が子孫に代々遺伝的な異常を与えてしまうリスクは避けられないし、私自身の身体を通して、本当に「身体が喜ぶ食べ物とは何か」ははっきりと確信してます。
でも、私は快適に変わっていく自分の変化が楽しくて、ストイックに頑なにやってきたつもりはなかったにしろ、そのおばあちゃんカメラマンほどのバイタリティーで人生を楽しむ心の余裕はなかったことに気付いたんですよ!
私は「健康」を求めて生きてきただけだったんだなって。
健康になってみて初めて「自ら生きてなかった」ってことに気付いたんです(笑)
しかもナチュハイのおかげで元気になったら、海外のベジ達って「ベジだからこそ元気!」ってイメージだったんですけど(ハイテンションすぎるくらい(笑))、
何か日本は違う…って思っちゃったんです。
何か自ら楽しもうとしてないというか…。
活き活きしてないというか…。
そのおばあちゃんカメラマンの話を読んでから、食べ物が「私」を作ってくれているのは確かだけど、
生き甲斐やワクワクする好奇心はそれを超えてしまう場合もあるのかもしれないとさえ思うようになりました。
病は気からとも言いますしね。
少なくとも、私のベジのポリシーは、自分の健康だけでなく、
地球や動物たちの負荷を減らすことも目標なので、
「お肉好きの人々よりも元気な私でいなくちゃ!」って負けん気なのです(笑)
自分が元気なことが一番大きな証明だと思うし!
そう思うと、年を重ねること=経験を重ねることなので、
ますます年を重ねるのが楽しみなのです!!
お肉好きのおばあちゃんカメラマンに負けないように、私も元気なおばあちゃんを目指します!
そのためにももっと人生楽しまないと!!
ただ、最近物欲もなく、早くも人生満足しちゃってるので、
これ以上何を楽しもう…って探し中ですが(笑)
元気なベジがどんどん増えてカミングアウトしてくれれば、
日本もいつかベジタリアンが当たり前の概念として受け入れられ、
ベジでも暮らしやすい国になるんじゃないかな~って思います!
投稿: 黄菜しろ | 2012年12月28日 (金) 01時21分
★ 黄菜しろさん
再度のコメントありがとうございます!
断食については今度落ち着いたら記事に書きますが、私の場合、どうも毒が溜まりに溜まっているようで、あっちこっちから出てくるので、苦しみながらも楽しんでいます。断食中にエネマをすると、「どっから出てきたんじゃ?」というものが出てくるし…(笑)。
確かに世の中には肉や揚げ物などを食べながら元気な方、結構おられますね。なので、菜食をしていると、そういう方々を引き合いに出して、あーだこーだ言われることが多く、正直、ほとほとうんざりしています。だから、自分で満足しているだけでなく、誰から見ても元気そうに見える人になりたいし、周囲の騒音にも動じない強靱な精神力が欲しいと思って、あれこれ頑張っています。私も負けん気が強いのかもしれませんね。^^;
> 自分が元気なことが一番大きな証明
まったく同感です。自分が元気なら周囲もいつか気付いてくれるんじゃないかと期待しています。
投稿: Norah | 2012年12月28日 (金) 11時33分
早速取り上げていただいてたんですね!
ありがとうございます!
私は相変わらず反対派ですが(笑)、
正直な話、現代人のライフスタイルから見れば、頼らざるを得ないんだろうな…とは思います。
どんなに不調に悩んでいる人でも、運動と食事、睡眠などの乱れてしまった根本原因を本気で見直そうとする人は残念ながら少ないですからね…。
私も健康を取り戻すのに時間はかかりましたが、
結局はとってもシンプルで簡単なことだと気付きました。
一番難しいのは、それを受け入れたくない人たちとの付き合いでしょうかね…。
付き合いは楽しくても、外食には人間の体にはふさわしくない食べ物ばかりですものね(苦笑)
最近はことにアミノ酸などの人工調味料の後味が気持ち悪いったらなくて…。
困ったものです!
エネマもスムージーも、現代食文化を楽しみたい人にはやむを得ないのかもしれませんね。
スムージーは私も弁当代わりに時々今でも利用しますが、
あんまり必要以上に体内をきれいにしすぎて必要以上に長生きしちゃうのも
私は大変だな~なんて思います(笑)
ここまでの道のりも結構大変でしたから(苦笑)
ナチュハイと出会った頃はロー100を目指したものですが、
おかげで健康になったら、あまりに元気すぎる私が浮いてるようで(笑)
そこそこ落ち着いちゃいました。
私は自分の力が充分発揮できればいっかな~って。
結局80/10/10も読み終えずじまいで(汗)
時々こうして人様の情報をずるしてチェックさせてもらってます!
ナチュハイで得たこの健康はやっぱり一生ものの宝だな~って思います!
またお邪魔しま~す!!
投稿: 黄菜しろ | 2012年12月26日 (水) 22時33分