2013年11月18日月曜日

Q&A(その2): アブラナ科の野菜、Heal Yourself 101の実践

Q&Aの続きです。青菜LOVEなんで、力が入り、長くなってしまいました(笑)

Q: 80/10/10では、アブラナ科の野菜はあまり推奨されていないようですが、その辺りはどう考えていますか?

A: アブラナ科も含め、青菜は栄養豊富なので、摂取すべきと考えていますが、青菜を消化するには胃酸の状態が良くないと駄目らしいので、いまのところ青菜はジュースにしています。

80/10/10(p.27)には次のように書いてあります。

確かに、ブロッコリー、カリフラワー、ケール、コラード、芽キャベツ、キャベツなどのアブラナ科の野菜(cruciferous vegetables)は、水溶性繊維を含め、栄養素がたっぷり詰まっている。しかし、これらにはセルロースその他消化の難しい繊維、消化できない繊維も含まれている。

「消化できない繊維」とは、人間の消化器系ではこれらの物質を分解できないため、排泄しなければならないもののことを言っている。水溶性繊維とは異なり、これらの消化できない繊維は硬く、人間の繊細な消化管を通る際、粘膜を引っ掻いたり擦ったりする可能性がある。(全粒の穀類も同様だが、その度合いは穀類のほうがはるかに高くなる。詳細は第5章の「食物繊維」参照[※])これらの野菜は、最も若く、最も柔らかい状態のときが一番消化しやすい。最良の結果を出すには、徹底的に咀嚼するか、あるいは、ブレンダーや細断器などを使って機械的に消化しやすいように調理する必要がある。

完全に同化するには、完全に消化する必要があり、消化の難しい食物を食べるたびに栄養面で支障を来し、そのうち、健康そのものにも支障を来すことになる。セルロースその他粗い不溶性繊維が含まれる植物でも飲み込むことはできる。しかし、このような食物は、消化・排泄で内臓に大きな負担をかけるのである。

健康に関しては、最大の利益を引き出しながら、不利益やあからさまな害を最小限に抑える必要がある。この考え方を栄養に当てはめた場合、我々が求めるのは、必要とする「十分な」栄養素であって、必ずしも、できるかぎり多くのものを摂取することではない。硬い野菜は、果物や柔らかい葉物野菜に含まれるソフトな水溶性繊維と比較すると、人体にとって消化が非常に難しい。したがって、硬い野菜は人間にとっての理想的な食べ物ではない。

※ この件については、過去記事の「食物繊維」で少し説明しています。

一方、マーカス(Markus Rothkranz)さんの Heal Yourself 101(p.61)には、

MAKE SURE YOU GET DARK LEAFY GREENS.
必ず濃い緑色の葉物野菜を摂ること。

と書いてあって、濃い緑色の苦い葉物野菜を勧めています。このタイプの野菜としては、ケール、タンポポ、ルッコラ、クレソンが例として挙がっています。タンポポ(キク科)以外はケールもルッコラもクレソンもみんなアブラナ科なんで、マーカスさんは、アブラナ科が悪いとは思っていないみたいです。

苦い葉物野菜を勧める理由は、苦ければ苦いほど、肝臓を元気にする力があるからとしています。肝臓は体の中に入れてきた(入ってきた)毒物が行き着く場所なんだそうです。有毒な化学物質、たばこ、アルコール、保存料、食品添加物、塩素、フッ素、重金属、プラスチックガス、家庭用クレンザー、ドライクリーニングの化学物質、揚げ物・炒め物のコレステロールなどが肝臓に行っちゃうとか。

ただ、「痩せて老け込んだローフーディストにならないために」にも書いたとおり、苦い葉物野菜は胃酸が弱いと消化できないので、グリーンスムージー(クレンジング期間はグリーンジュース)にすることを勧めています。

消化しにくいと考えているのは、グラハム博士もマーカスさんも同じですが、それを積極的に取り入れるかどうか、というところで違いが出てきているように思います。でも、80/10/10にも、キャベツを使ったブレンダースープなどのレシピも出ていますから、80/10/10もアブラナ科を完全に排除しているわけではなさそうです。

また、ナチュラル・ハイジーンの松田麻美子さんも濃い緑色の葉物野菜を推奨しておられ、確か、ほうれんそうより小松菜のほうが食べやすくてお勧めと書いてあったような記憶があります(どこに書いてあったか覚えてないのですが…)。

ただ、次のような情報もあります(ソースはこちら)。

甲状腺機能低下症の場合は、アブラナ科の野菜には、ゴイトロゲンと呼ばれる抗甲状腺物質が含まれているので、食べ過ぎに注意しましょう。

…と各種情報を見てきましたが、個人的には、甲状腺に問題はないので、スムージーやジュースで摂取するかぎり、アブラナ科でも問題ないと思っています。

病気治し、体質改善など美容と健康には濃い緑色の葉物が絶対外せないと考え、「グリーン」に書いたように、ローテーションさせながら、アブラナ科野菜も濃い緑色のものを中心に毎日グリーンジュースで色々なものを摂っています。

ちなみに、日本で手に入りやすいアブラナ科野菜というと、小松菜、水菜、チンゲン菜、ルッコラ、クレソン、ターサイ、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、野沢菜、かぶ、大根、白菜などがあります。

Q: 一つの説に縛られすぎず、色々な考えをチョイスしてカスタマイズしていく柔軟性をつけていきたいのですが、最初から、一つの説にこだわりすぎちゃったりと

いうことはなかったのでしょうか?Heal Yourself 101においてベースになる実践方法などを教えてください。

A: 現在はマーカスさんのHeal Yourself 101をバイブルとしています。できるだけこの本のとおりにしたいのですが、自分の意志の弱さと体の順応力の低さなどから、100%忠実に実践することができず、結果的に「カスタマイズ」されてしまっている状態です。
 

ひとつの理論に固執しても、その結果、自分の調子が良いのであれば、問題ないのではないでしょうか。私が食事法をあれこれ変えてきたのは、体調が悪くなってしまったからです。

Heal Yourself 101の実践については、当ブログのMarkus Rothkranzカテゴリーを一通り全部読んでいただくと、大まかなイメージがつかめるんじゃないかと思います。

Heal Yourself 101(p.24)によると、奥義は

Don't cook your food.
食べ物を加熱調理しないこと

だそうです。そして、その他のポイントは、次のような感じです。

●食べるべきではないもの(肉、魚、乳製品)を避ける

●まず最初に徹底的にクレンジングする(断食、エネマ)

●糖分(甘い果物も含む)、脂肪分、塩分は健康になるまで極力控える

●必ず濃い緑色の葉物野菜を摂る

●不健康な生活習慣をやめる

●最終目標は少食

これをどこまで受け入れられるか。どこまで実行できるか。たぶん実践者の数だけ実践方法があるんじゃないでしょうか。 

上記のポイントを最初から完璧に実践できる人って、そうそういないと思うので、最初はみんなカスタマイズから始まるのではないかと思われます。

ただ、ベースにするのは、実績のある指導者の食事法が良いと思っています。


コメント

こんにちは。

またとても参考になる記事ありがとうございます。
青菜への愛情もヒシヒシと伝わってまいりました(笑)

グラハム博士がアブラナ科をあまり推奨していない理由も詳細が分かってスッキリしました。
やっぱり、自分の体調をしっかり見てあげることが健康への一番の近道になるんでしょうね。

最初は多少辛くても、継続することで自然と少しずつ理想に近付いていくのを実感しているので、私も力みすぎず頑張ろうと思います。

今回はいきなりの質問に関わらず、ご丁寧に記事にまでしていただいて、本当にありがとうございました。
日々実践していらっしゃる方の実践方法や取り組みへの姿勢を読ませていただくことは、本当に励みになります。

これからもブログに来させていただきます。
ありがとうございました。

投稿: ちよ | 2013年11月19日 (火) 13時46分

★ ちよさん
こんにちは~。コメントありがとうございます!
今回ちよさんから頂いた質問は、他の方ともシェアしたほうが良さそうだなと思い、記事にさせてもらいました。特に、「アブラナ科の野菜が駄目って、どういうこと?」って思う人も多いのではないかと思いまして…。なにしろ私自身が2~3年前ぐらいまでは、「アブラナ科? は? 何それ?」ってレベルでしたから。

私もまだまだデトックスに苦しんだり、羽目を外して脱線したり、なかなか理想的なライフスタイルにならないのですが、よろよろジリジリ進んでいく中で気付いたことをこのブログに書いてきましたので、多少なりともお役に立てば幸いです。

またお手すきの時にでも近況などを書き込んでいただけると嬉しいです。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: Norah | 2013年11月19日 (火) 17時06分

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